またも投資トラブルのニュースが報じられました。
概要はPCR検査事業への投資へ出資したが、配当は一度も支払われずお金も返ってこない。という内容でした。
「老後の蓄えが返ってこない」 PCR検査事業に出資もちかけられ←YAHOOニュース
投資案件
投資家がPCR検査装置の購入に出資し、事業会社が運用し、それによって得た利益の7%を毎月投資家に配当する。というもの。
今回の案件が投資詐欺かどうかは難しいところです。契約書もアップされていますが、投資元本に対して月7%ではなく、出資して購入したPCR検査装置が上げた利益の7%を月払いで支払うというもの。
1台300万円のPCR検査装置が月にどれだけの利益を出すかは想像できません。また、利益が出なければ配当も払わなくてもよいことになります。
PCR検査事業自体は、国からの補助金もでたことからボロ儲けした事業者も多いかと思います。一部では金券を配って検査に勧誘していたとか。。。ぼろ儲けに乗っかりたくなります。
ただし、今回の案件は、検査実施者として示したクリニックは既に廃業していていた(勝手に名前を使われたとのこと)、配当が一度も支払われていないことから、かなり黒に近いと考えています(私見です)
話題の投資詐欺 ポンジスキーム
投資案件は違えども共通しているのは、
・架空の投資案件で月10%とかのあり得ないくらい高い配当をうたって資金を集め、
・(恐らくは投資せずにタコ足配当で)数回配当を払い、
・信用させて知人を紹介させるなどして出資金を増やし、
・金が集まったところで最後はトンズラする。
最初は疑っていて少額しか投資していなくても、数回配当を貰うとすっかり相手を信用し、更に欲が出て出資金を増やしたり、知人を紹介したりして被害が広がる。数回の配当金も元は自分の金を少し返してもらっていただけなのですが。
そして最悪なのが、知人に対しては自分が加害者になってしまう。
しかも、数回配当を払った実績があるので「騙すつもりはなかった」と言われると詐欺の立証が難しい。裁判しても、そもそもお金は豪遊や裏の首謀者に渡って残っておらず、取り返すのは非常に困難。
今回の案件の、事業者と被害者(?)のLINEのやり取りもアップされていますが、事業者がいろいろ言い訳して配当の支払いを引き延ばしているのが分かります。
この段階でも被害者(?)は「契約どおりの手続きをしてもらえれば(=配当が支払われれば)、また投資したい。友人にも紹介したい。」と言っている。
なぜ騙されるのか
相場を知らない
スーパーで売っている野菜の値段を知っていれば、高いか安いか分かります。
同様に投資利回りの相場を知っていれば、月10%とかの利回りは見た瞬間危ないと感じるものです。相場を知らなければ、どのくらいおかしい話かを判断できず、騙されやすいと考えられます。
自分の子供にはアメリカ国債の利回り(現在年4%前後)が「ほぼ」リスクのない利回りで、それ以上の利回りのものは何らかのリスクがある(詐欺の可能性がある)と教えています。株式投資はリスクがあることも承知しています。
信頼できる知人の紹介
今回の件も投資関連で信頼できる知人の紹介だった。とのこと。
信頼できる人からの紹介だからといって、自分で考えることを放棄すると騙されます。
友人も騙されていて善意で紹介しているかもしれない。最悪、グルかもしれない。
0 件のコメント:
コメントを投稿