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親が高齢者住宅へ引っ越した (苦労話その4) 引っ越し準備編の2

2025-12-02

アーリーリタイア 介護

t f B! P L

  くにみです

今回も引き続き高齢の親の高齢者住宅への引っ越しについてです

今回は引っ越し準備編の2

今回の引っ越しで最も苦労した案件です

関連する過去記事はこちら↓

親が高齢者住宅へ引っ越した (苦労話その1) 引っ越しを決断した経緯

やることリスト

前記事で書いたやることリストです

前回、上3つについて書きました、今回は残りの下3つです

・収入(年金額)、全資産・負債の洗い出し
・高齢者住宅(サ高住)の契約
・公共料金、インターネットなど各種契約状況把握と解約・引っ越し

・荷造り・引っ越し(最大の難所)
・不用品処分
・家の売却

荷造り・引っ越し(最大の難所)

私は隣の県に住んでいるので、そんなにしょっちゅうは行けないのですが、引っ越し予定の2か月ぐらい前からちょこちょこ行って、預金確認や契約関係をやりながら片付けの手伝いを始めてました。

段取り

私の想定

住んでいた家:広めの一軒家で各部屋に収納たっぷり3LDK、100㎡以上

引っ越す家:マンションタイプでクローゼット1個の2LDK、50㎡程度

単純に荷物は半分以下にしないと入らない

なので、私の引っ越しの段取りとしては、「必要なものだけ」を持っていき、残ったものは業者に処分を依頼する

という手順を想定。

両親にも伝え、私がいない間にも必要なもののピックアップを依頼してあった

両親が実際にやっていたこと

事前に私の想定する「必要なものだけ」選んでと伝えてあったにもかかわらず、実際に両親がやっていたのは、「不要なものを捨て、残りを全部持っていく」普通のファミリーが引っ越す際にやる丸ごと引っ越し

一見、2つの方式でやることに差は無いように思えるが、

必要なものだけ選んで → 2~3割程度選ぶ

不要なものを捨てて  → 2割程度捨てて8割残る   イメージ

両親のやり方だと荷物を半分以下に減らすのは不可能

強敵「もったいない」

更に、判断力の衰えた両親は、新居で必要なものかどうかの判断がつかず、判断基準としては「必要」かどうかではなく「使える」かどうか。つまり壊れていないまだ使えるものはすべて持っていく方針だった(ことに後で気付く)

例えば、住んでいた家は2階建で1階2階にそれぞれ掃除機があるが、その2台を持っていこうとする。「2LDKの新居に2台も掃除機いらないじゃん」と言っても、「まだ使えるのに捨てるのはもったいない」となる。

この「もったいない」との闘いが今後延々と繰り広げられる

引っ越し1か月前

引っ越し1か月前ぐらいに3日泊まり込みで片付けの手伝いに行った。

予定ではこの3日で、荷物の選別を終わらせ、今使わないけど持っていくものなどを詰めるなどある程度箱詰めをしておいて、引っ越し直前に一気に箱詰めを終わらせる気でいた

一方で、両親も引っ越しの片付けをしなきゃいけないという意識があり、自分たちなりに選別をやっていた模様。

で、到着早々見たものは、空いている6畳部屋に足の踏み場もないほどの「持っていくもの」が積まれていた状況。ここで両親は使えるものはすべて持っていく方針」であったことに気付く。そーゆーことか。。。これを見て絶望。。。

積まれていたものの一例

「持っていくもの」として積まれていたものは私が見る限りほぼ「いらないもの」だった。

・孫(成人済)が小さいころに一緒にやったバドミントンのセット・・・意味不明
・私(50代)が小学生のころキャンプで使った寝袋(40年前のもの)
  ・・・だれか泊りに来た時用らしい、、、いや、これには寝たくない
・巨大な置物やコケシ・・・新居に置き場ない
・SCSI(スカジー)接続のスキャナー・・・もう接続できない
・前の前の家で使っていたカーテン(20年前のもの)
  ・・・前の家ではサイズが合わず封印。いつか使うかもととっておいたらしい

このように、モノとして壊れていなければすべて持っていくものに入っていた

大型家具

持っていく大型家具についても揉めた。

狭いところに引っ越すので大型家具もある程度処分する必要があるが、結構高い金を出して買ったのに置いていくのはもったいないと言い、とにかく全部持っていこうとする。

狭い部屋に移るんだから、コンパクトなサイズのものに買いなおすように勧めても、使えるものを捨てて買いなおすなんてバカらしいと議論にならない

→ 方眼紙で1/10スケールの部屋の間取りと家具を作成し、実際に置いてみる
→ 両親の言うもの全て持っていくと家具で部屋が埋まる
これでなんとか説得。

しかぁーし

3日間の手伝いを終えて帰宅後、電話がかかってきて、「処分することにしたあれ(大型家具)も持っていきたいんだけど」と振り出しに戻ること数回

説得した内容を忘れてしまっている。「引っ越し直前に決めよう」と先送り

引っ越し業者手配

片付けに行っている3日間の間に現場見積もりしてもらえるように、引っ越し業者数社にまとめて依頼しておいた。回答あり3社だが、うち2社は都合合わずで1社のみになってしまう。

1社しか候補がないことを悟られないように、数社相みつのテイで対応。

まぁそれなりの値段を出してきて、「どうでしょう?」

「もう少しがんばれます?」と聞くと、上司に電話しますと言って、「私はもう少しがんばりたい」的な会話をしている。ほんとに回線繋がっているのか怪しい。

結果、更に10%値引きで決着。何も言われなければ最初の値段。値引き要求あれば10%引きと多分決まっている。

ダンボール類が倍の個数とかになるとトラックに積みきれなくなるので注意してくださいと言われる。これが起こりうるので一番怖い、ホント洒落にならん。

引っ越し直前

3日間の泊まり込みではほとんど片付けが進展しなかったため、引っ越し日前1週間泊まり込みで片付けに行く。こんな時無職は便利。

持っていくもの選別

先ほど、3日間の泊まり込みの際に

『空いている6畳部屋に足の踏み場もないほどの「持っていくもの」が積まれていた状況に絶望』

と書きましたが

これを逆手に取り、この部屋をそのままいらないもの部屋に変更。両親には悪いが、この部屋にあるものはほとんどを処分する。いるものだけ別の部屋に移動。

バドミントンセットもコケシも寝袋もいらないものになりました。

フゥ、と思ってったら、廊下に両親が箱詰めして封されたダンボールがチラホラ。しかも中身はいらなそうなもの。開けていらないもの部屋へ。こんな2度手間ばっかです。

父の服

どう見ても着ない服が大量にある。父など80歳過ぎているんだから礼服はこれからよく使うがスーツなんて着ないでしょうに15着くらいある。これを夏冬2着ずつぐらいに減らしたいが、「高かったんだから」の一点張りで捨てようとしない。

そのうち、「もったいないから親戚にあげる」とか言い出す。それはもっと前にやってくれ!

スーツの選別だけで1時間以上かかり、結局礼服夏服+スーツ夏冬3着づつの計8着で妥協

母の服

父以上にやっかいだった母の服

洋服ダンス+大き目の衣装ケース10個分以上ある。「着ない服は捨てよう」と言っても「着ない服は無いし、捨てたらまた買わなきゃいけない」

どう考えても10年以上着てない服あるでしょうに

「お金あるんだから買いなおせばいいじゃない」と言っても「お金ない」

そのうち「お金のない時代に苦労して買ったものは捨てられない」「あなたにこの気持ちは分からない」とかまで言い出す。

自分の家の近くの高齢者住宅へ親が引っ越してくるってことは、俺としては介護についてもそれなりに負担がかかることも覚悟したつもり。その俺の気持ちは!!!?

とキレそうになるがこらえる。さっきの言葉で母は服を捨てる気は一切ないことを感じ取り諦め。

結局、洋服ダンス+大き目の衣装ケース10個分以上が無傷で引っ越すことに

新居には100cm幅のクローゼット2つしかないんだが。。。

食器

前の家では180cm幅の食器戸棚に満タン+収納部に引き出物とかのコーヒーカップのセットとかお皿のセットとかが大量にある

新居のキッチンは狭くなるため、食器戸棚は60cm幅のものを購入。引き出物とかを入れる収納部は無い。

事前の話し合いで、食器戸棚は1/3になるので使う食器だけ持っていき、収納部に入っている引き出物とかは全部処分することで合意していた。

だ~が、

到着早々見たものは、収納部に入っている引き出物のコーヒーカップとかが緩衝材で包まれてきれいに箱詰めされたダンボールたち。

コーヒーカップセット+ティーカップセット6組、急須+湯呑セット5組、お皿セット多数、ワイングラス(親はワイン飲まない)達やその他大勢

持っていきたい食器棚に入っている普段使う食器はまだそのまま残っている。

「普段使うもの以外は置いていくって言ったじゃん!?」と言っても「このくらい持っていけるだろう」とかえってくる。

服は思い切って捨てるから食器だけは全部持っていきたいとかなら分かるが、服も食器も大型家具も家電もその他もろもろも全部持っていきたいは無理だろう。一事が万事でこんな感じ

箱から全部出し、まずはカップ類を全部テーブルに並べる。「どれ持ってく?、全部は絶対無理!」→デカ目のテーブルが埋まる量のカップを見て多いということが分かったのか2セット持ってくで妥協

これを急須&湯呑、お皿、ワイングラスなどなど種類ごとにやって、持っていくものを決める。新居の置き場は。。。知らん。食器戸棚には入らないの確定。ダンボールに入ったまま積まれる予想。

搬出当日

搬出前日には兄も参戦してなんとか箱詰め完了。

当日を迎える。引っ越し業者が来て開口一番「引っ越し先って広い家ですか?」

「2LDKの高齢者住宅です」「高齢者住宅でこの量は見たことないです」とあきれられる。

なんとかトラックには積めた模様。フゥ。

前にも書いたが、今回の引っ越しは必要なものだけ引っ越して、不要なものは残して後で処分するパターンなので引っ越しが終わっても家には不要品が残っている。

両親のパトロールが始まる

各部屋に残された不用品を見て回り、「これは持っていかないのか」「もったいないじゃないか」。何周もパトロールを繰り返す両親をそのたびに押し返すのを繰り返しているうちに時間切れ。引っ越し先へ移動。

搬入

新居への搬入は、まぁ積み上げればよいのでサクサク進む。

家具の配置も1/10スケールでシミュレーションした通り。

ご飯食べるところと寝るところを整えて、なんとか完了です。

後はボチボチやっていけばよい。

ただ、2LDKのうち1部屋は荷物(特に母の衣装ケース)が山積みになって使用不能状態。収納する場所もないので多分一生このままだろう。

できれば1部屋広く空けて置いて、趣味の書道とかやってほしかったんだが。。。

教訓:親の荷物整理はこまめにやった方がよい

 判断力が弱ってくると、「全部取っておく」になる。平成の日付の領収書の束とか粗品でもらえる付箋やメモ帳、クリアケース、ウェットティッシュなどなどが山のように出てきた。そしてそれらを収納するワゴンや棚を買っていた。


不用品処分・家の売却

家の権利書は分かるところに保存されていて一安心

ただ、不用品の処分も業者に頼むとお金どれだけかかるのやら。。。数十万??

素人が不動産の売却なんぞ無理だろう。。。

と思っていたら神降臨

兄が少し前に不動産関連の部署に異動していて、関連会社通じて家の売却と不用品処分まとめてやってくれるとのこと

関連会社ならボッタクられることもないだろうし、もう、おまかせです。

家はすぐには売れないだろうけど、道筋はついたので後は待つだけ。

引っ越し完了しましたぁ


最も苦労したこと

両親はその場の会話は成立するので、説明して納得すればすんなり引き下がります。

が、物忘れがひどくなっているので説明したことを忘れてしまいます。

↓以前書いた内容が分かりやすい↓

ちなみに、その場の会話自体は成立するし、昔のことは覚えている。買い物行けばレジでお金も払えるし、計算もできる。

短期の記憶だけがポッカリなくなる感じ
※メモリーがほとんどないPCで、HDに書き込まれないとメモリー上の記憶はなくなるイメージ。HDに書き込まれれば覚えている。
「醤油がなくなった」とHDに書き込まれると、買い物行くたびに醤油を買おうとする。
メモリー上の醤油を買った記憶は消え、HD上の「醤油がない」だけが残っているので毎回醤油を買う。

結果

「大型家具を全部持っていきたい」
「新居は狭いので入らない」 

数日後

「もったいないから持っていきたい」
「新居は狭いので入らない」

以下ループ

ということが全ての作業で発生する。

100%両親の希望通りにはならないので、交渉して妥協もしてもらうのだが、交渉内容を忘れてしまうので毎回0リセットになってしまうのがつらかった。



自己紹介

50代理系元会社員。妻と子供1人。投資歴20年以上。2025年にリタイア。年金・退職金をあてにした50代ならではのリタイア生活・資産運用・年金・子供へのマネーリテラシー教育などに関して発信していきます。

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